メバルをルアーで釣る場合、ただ巻きで一定の層を通す様にルアーを動かすのがオーソドックスな釣り方ですが、この釣り方はメバルが捕食モードに入っている場合は有効ですが、日中の物陰に隠れている個体や捕食モードに入っていない個体は中々ルアーに食いついてくれません。こういう時に有効な釣り方がライトワンドという釣り方です。
ライトワインド釣法とは?
ワインド釣法はルアーを高速で左右に動かすことで、エサとなる小魚が逃げ惑う姿を演出する釣り方で、近年タチウオを釣るための釣り方としてすっかり有名になっています。しかし、元々は捕食モードに入っていない日中のシーバスを釣るために始まった釣り方です。
この釣り方を小型対象魚を釣るためにタックルやルアーをダウンサイジングした釣り方がライトワインド釣法です。
上がライトワインド用のジグヘッド(1.8g)とワーム(38mm)、下がタチウオ用ジグヘッド(10.5g)とワーム(90mm)です。
なぜライトワインドは釣れるのか?
フィッシュイーターの本能を利用した釣り方だからです。
障害物の影などに身を潜めているような捕食モードに入っていない魚でもいきなり視界に動くものが入ってくると思わずエサだと思って動くものに食いついてしまう為と考えられています。たとえ、瞬間的な動きのルアーに食いつかなくても一度捕食モードに入ってしまえば、ある程度ルアーを追ってくれるので釣れる様です。
ところがリトリーブ(ただ巻き)の場合だと、ルアーは徐々に魚の視界に入るため、エサかエサでないかを見極めてしまい捕食モードに入らないため、たとえゆっくりと動くルアーが目の前を通っても食いついてきません。
ライトワインドの対象魚は?
フィッシュイーター全般がターゲットになります。メバル、ガシラ(カサゴ)、アジ等の小型魚からアコウ(キジハタ)、ヒラメ、マゴチ、チヌと言った少し大きめの魚が釣れることもあります。極稀にイカが釣れることもありました。
ライトワインドで使用するタックル
タックルに求められる条件と私が使用しているタックルを紹介します。
ロッド
7フィート前後のチューブラーティップのアジングロッドが使いやすくて良いです。ブルーカレントは少し柔らかめのロッドですが、3gのジグヘッドであれば十分扱うことが出来ました。
ブルーカレント 74II(ヤマガブランクス)
CRX-T692AJI(メジャークラフト クロステージ)
リール
リールは2000番クラスのノーマルギアタイプが良いです。
18カルディア LT 2000S (DAIWA)
ライン
ラインはPEライン1択です。太さは0.3号程度が良いです。ナイロンやフロロの様に伸びるラインはライトワインドには向きません。
G-SOUL X4 UPGRADE 150m 6LB(0.3号)(YGK)
リーダー
リーダーは1号程度のフロロカーボンライン。長さは50㎝〜80㎝程度。
シーガーR18ライトロック フロロ 100m 4Lb(クレハ)
ジグヘッド
先端が尖ったダートタイプの物。重さは使用するロッドで扱える範囲の物。通常は1.5g〜3g程度で良いと思います。連続でアクションを加えて浮き上がりにくいのがデルタマジックです。逆にゆっくりとしたアクションを加えたり、フォール時間を長く取りたい場合はスターヘッドタッチダウンが使いやすいです。ジグパラヘッドはデルタマジックとよく似た性格なので、デルタマジックの代用品として使用しています。
デルタマジック SV−51 1/16oz #4(デコイ)
スターヘッド タッチダウン 2.0g #6 (ゼスタ)
ジグパラヘッド ダートタイプ 1.5g(メジャークラフト)
ワーム
各社から販売されているダートタイプの物。有名なのはオンスタックルデザインのマナティです。通常はマナティー38を使用します。メバルやガシラの食いが悪い時やアジ狙いの時はマナティー28、フォール時間を稼ぎたい時はワインドシャッド40を使ったりします。
マナティー38 MT-08 スーパーグロー(オンスタックルデザイン)
ワインドシャッド40 (オンスタックルデザイン)
マナティー 28 MT-32 シールドグロー(オンスタックルデザイン)
アクションのつけ方
基本的な動作はロッドを下⇒上と素早く動かし、リールを1/2回転巻く。これが1セットです。もう少し詳しく書くと
- 10時の角度にロッド構える。
- 8時の角度にロッドを下げる。
- 糸に弛みが出来ている間に10時の角度にロッド位置を戻す。
- 糸の弛みを巻き取る。
重要なのはロッドを上方向に振るときにルアーを引っ張るのではなく、ロッドを上方向に振る時に弛んだラインを勢いよく弾いてルアーをピョンと飛ばすイメージです。
この動作を連続で行うとルアーは左右へピョンピョンと飛び跳ねるような動きをします。
魚種別攻略法
ガシラ狙い
ガシラの様に海底をほとんど離れないターゲットの場合はルアーをキャストし、先ずは着底させます。着底が確認出来たら2,3回アクションさせ、再着底を待ちます。アタリは再着底を待つファール中や着底中に出ることが多いです。
アジやメバル狙い
アジやメバルの場合は底から少し浮いたところで釣れる事が多いです。この場合も先ずはルアーを着底させます。そして、5回程度アクションを加え、1〜2秒程度ファールを入れます。そしてルアーが着底する前にアクションを加え、再びファールを入れます。この繰り返しです。アタリはファール中に出る事が多いですが、稀にアクションとアクションの間に出る事もあります。明らかに魚が宙層から表層に浮いている場合はキャスト後、着底を待たずにアクションを開始しても良いです。
釣れないときにすること
- ワームが真っすぐに刺さっているかを確認
- ワームのカラーや種類とジグヘッドの組み合わせを変えてみる
- アクションの大きさや速さ、フォール時間の長さを変えてみる
4種類のジグヘッドと5種類のワームを色々組み合わせてみました。
上から
スターヘッド タッチダウン 2.0g+ワインドシャッド40
デルタマジック 3.5g+ワインドシャッド40
デルタマジック 3.5g+マナティー38
ジグパラヘッド ダートタイプ 1.5g+マナティー38
スターヘッド タッチダウン 2.0g+マナティー38
デルタマジック 1.8g+マナティー38
デルタマジック 1.8g+マナティー28
です。
まとめ
周囲がリトリーブの釣りをしていて釣果が伸びていないときにライトワンドをやると自分だけが釣果が伸びると言うことがあります。釣果が伸びない時こそライトワインドを試してみては如何でしょうか。